中間アヤカ|Ayaka Nakama

2025

Don't Put Your Daughter on the Stage

19 世紀末、エドガー・ドガが描いたバレリーナたちの傍らには、稽古に付き添う⺟親たちの姿がある。彼⼥たちは、⽀え⼿なのか、それとも操り⼿なのか。「ステージママ」は、単なる協⼒者ではなく、観客と演者をつなぐ回路としても機能してきた。本作では、⺟と娘の親密で複雑な関係性を出発点に、ダンサー・中間アヤカが⾃らの⾝体を媒介として、「踊る⼥性の⾝体」に刻まれた権⼒と欲望の痕跡を掘り起こしていく。
幼い頃から踊りに⾝を投じる娘たちにとって、「踊る」とは、誰のための運動か。娘の髪を結う⼿つき、舞台袖からの視線。その繰り返しの中で、個⼈の⾝体はいつしか「⺟の夢」と不可分な領域に巻き込まれていく。娘を通じて⾃らの⾝体を延⻑しようとするこの⾏為は、継承か、代理か、あるいは束縛か。ジャパニーズホラーにおける「呪い」の構造にもどこか似ているかもしれない。語られぬままに、無意識に継がれていくもの。髪に、⾝体に、重く静かに宿るもの。
ステージという制度空間を、接続も断絶も起こりうる場として捉えてみる。踊ること、⾒られること、育てること、ほどき編み直すこと。個⼈的記憶と集合的記憶が交錯する1 時間のソロ・パフォーマンス。

コンセプト・出演:中間アヤカ
舞台監督:夏⽬雅也
⾳響:甲⽥徹
照明:⼗河陽平
制作:柴⽥聡⼦
翻訳(韓国語):⾦⺠樹
翻訳(英語):ジェレミー・クールズ
製作:中間アヤカ
共同製作:KYOTO EXPERIMENT
助成:クリエイター⽀援基⾦